2021年6月25日に正式発表され、2021年10月5日にリリース予定のWindow11。
Insider Preview(開発版)をインストールして、販売悟空の動作検証を行いました。
本記事では、主にビジネス用途において気づいた点を報告します。
Windows10のサポートはどうなるのか
Windows8.1以前のOSでは、固定ライフサイクルポリシーが適用されており、少なくとも5年間のメインストリームサポートと、セキュリティの更新を主とした延長サポートが終了した時点でバージョンアップが終了します。
それに対しWindows10では、モダンライフサイクルポリシーが適用されており、2025年10月14日までサポートを継続するとしています。
Windows10から11へのアップグレードは無償で行えますが、Windows11の最小システム要件を満たしていないPCはアップグレードできないので、既存のPCをアップグレードする場合には注意が必要です。
ライフサイクル ポリシーが定義された理由は何ですか。
お客様からマイクロソフトに、一貫性と予測可能性の要請があったためです。 ライフサイクル ポリシーでは、製品サポートとサービスのタイムラインに関して明確かつ予測可能なガイドラインが確立されています。 このポリシーは、お客様とパートナーがサポート要件を管理するのに役立ちます。 また、このポリシーにより、マイクロソフト製品のサポート タイムラインの情報に基づく、組織における製品の計画と情報テクノロジの計画も共に可能になります。
継続性と移行
モダン ライフサイクル ポリシーが適用される製品では、Microsoft は、無料の製品やサービスまたはプレビュー リリースを除き、後継の製品またはサービスを提供せずにサポートを終了する場合、少なくとも 12 か月前に通知します。
Windows 10 は今まで通り使えますか?
はい。Windows 11 にアップグレードしなくても問題はありません。Windows 10 のサポートは 2025 年 10 月 14 日まで継続します。
MicrosoftはWindows11で何をしたいのか
Windows10からWindows11への大きな変更点は、デザインの刷新です。
Windows11では、Fluent Design Systemというコンセプトに基づいて設計されています。
Windows 10 と Windows 11 はどこが違うのですか?
Windows 11 は Windows 10 と同じパワーとセキュリティを備えていますが、デザインを刷新し、装いが新たになりました。また、新しいツールやサウンド、アプリが加わりました。細部にまでこだわったデザインです。これらが統合され、お使いの PC に新たなエクスペリエンスをお届けします。
Fluent Design Systemに関するMicrosoftの考え方については、こちらの記事(THE VERGE – 英語)を読むと分かりやすいです。
WindowsPhoneの失敗を踏まえて、今までMicrosoft社内でバラバラに開発していた製品開発チームが集まり、統一されたシンプルなデザインのコンセプトを打ち出しました。
このアプローチは、Microsoftの最大の失敗の1つであるWindowsPhoneから生まれました。マイクロソフトは、立ち上げにあたり、同社のWindows、Office、およびハードウェアチームを結集して、オペレーティングシステムを最新の状態に見せるための根本的な新しい「Metro」設計言語を作成しました。プラットフォームとしてのWindowsPhoneは失敗したかもしれませんが、その設計により、AppleとGoogleはより優れたモバイルオペレーティングシステムを作るようになりました。
※「Metro」は、Windows8やWindows Phoneで採用されたユーザインタフェースで、現在は「Modern UI」と呼ばれています。
Fluent Design Systemは、WebやWindowsだけでなく、iOS、macOS、Androidなどのクロスプラットフォームを想定しており、Windows11のデザインは、それを意識しているように見えます。
またMicrosoftは、VR(Virtual Reality:仮想現実)、AR(Augmented Reality:拡張現実)、MR(Mixed Reality:複合現実)にも力を入れており、Fluent Design Systemでは3D空間を意識したデザインになっています。
Microsoftの戦略に興味のある方はこちらも参考にしてみてください。
Windows 11のアプリ配信の仕組みから、マイクロソフトの「大きな変化」が見えてくる | Wired.jp