Windows系のOSを利用していると、Cドライブの空き容量不足が問題になる場合があります。
特に、サーバ機で空き容量がゼロになると、利用者全員に影響を及ぼすので深刻です。
空き容量が足りなくなった場合の対処法については、いろいろなサイトで紹介されているので、本記事では基本的な考え方と原因の調査方法を中心に解説します。
ドライブを分ける基準
通常の使い方においては、1つのハードディスクを複数のドライブに分けるメリットはほとんど無いと考えます。
ドライブが分かれるということは、フォルダが必ず分かれるということを意味します。領域を仕切ってしまうので、自由に使える領域が制限されてしまいます。
パーティションやドライブ文字の割り当ては、Windowsのインストール時に設定するので、自分でクリーンインストールした人以外は、PCの購入時に既に割り当てられているでしょう。
ほとんどの場合、1つのディスクに対して1つのドライブが割り当てられていると思います。
購入後すぐにCドライブの容量が不足するケースは無いと思いますので、使っていくうちに容量が足りなくなっていくことが問題になります。
主な原因としては、いろんなソフトをインストールした、写真や文書・動画などのファイルが増えた、Windows Updateなどの更新プログラムが蓄積されていったことが挙げられます。
対策としては、可能なものを削除していくことになりますが、Cドライブ以外(例えばDドライブ)に空きがある場合には、配置を見直すことで対策できます。
ディスクが複数あるPCにおいては、最初の段階でドライブ利用の方針を決めておくことによって、Cドライブの空き容量不足を防ぐことができるだけでなく、PCの性能を引き出すことができます。
下の表は、CrystalMarkというベンチマークソフトを使って、2種類のデスクトップPCと、1種類のスティックPCとで性能を比較したものです。
デスクトップPCには、それぞれSSDとHDDを1台ずつ搭載しています。
測定値が記された右側の3列は、それぞれシーケンシャル(連続したデータ)リード/ライト、大きさの異なる2つのランダム(バラバラなデータ)リード/ライトの性能を表します。数値が大きいほど性能が高いといえます。
機種 | CPU 周波数(GHz) |
Sequential Read/Write(KB/s) |
Random Read/Write 512K(KB/s) |
Random Read/Write 64K(KB/s) |
|
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HDD | Slim knight AS | 56448 (3.10GHz) |
179.51/164.77 | 60.38/72.90 | 10.36/14.76 |
Regulus AG | 47487 (3.50GHz) |
187.33/171.66 | 58.62/70.78 | 10.29/14.86 | |
SSD | Slim knight AS | 56294 (3.10GHz) |
503.31/402.72 | 358.58/380.11 | 140.69/335.38 |
Regulus AG | 47162 (3.50GHz) |
460.75/425.35 | 360.11/376.87 | 178.90/206.22 | |
eMMC | Diginnos Stick | 31648 (1.44GHz) |
107.83/37.07 | 105.12/40.36 | 52.50/22.07 |
2018年11月22日測定。CPUの数値はALUとFPUの合計。
簡単に解説すると、SSDの方がHDDに比べて格段に性能が高く、特に細かいデータをランダムに読み書きするのに優れています。
従って、OS(C:\Windows)やプログラム(C:\Program Filesフォルダに格納するようなもの)はSSDに格納し、画像や動画などのデータはHDDに格納すれば良いといえます。
HDDはSSDに比べて容量あたりのコストが低いので、大容量のデータを格納するのに向いています。
PCを購入する際に、SSDをオプションで選べる場合があります。やってみたことがある方は分かると思いますが、PCの電源を立ち上げてから使えるようになるまでが非常に速くなります。その際は、SSDをCドライブに割り当てます。