SaaSとIaaS(サービスのレイヤー(階層)による分類)

業務システムを導入する際に、こちらの分類は非常に重要だと考えます。
とくに関係するのがSaaSとIaaSです。
他にもPaaS/DaaS/MaaS/XaaSといった言葉がありますが、ここでは触れません。

SaaS(Software as a Service)

SaaSは Software as a Service の略で、簡単に言うと「ソフトウェアを借りる」タイプのサービスです。

利用が簡単

ソフトウェアを動作させるにはハードウェアが必要ですが、そのハードウェアとソフトウェアをセットで借りるので、利用するのが簡単です。
販売管理システムや在庫管理システムなど、システム一式を借りたい場合にまず選択肢として挙がるのがSaaSでしょう。

カスタマイズの制約

SaaSではソフトウェアを借りる形態なので利用開始・終了が簡単ですが、その反面カスタマイズできない、またはカスタマイズに制約があるケースが多いです。

Webアプリの制約

アプリケーションの実装としては、ブラウザで動作するWebアプリが多く、その制約を受けます。
ブラウザで動作するWebアプリは、セキュリティの都合上、PC内のデータを利用者に無断で利用することができません。従って、PC内のデータとやりとりする際には何らかのユーザ操作が必要になります。
プリンタなどのハードウェア制御についても同様で、出力対象のプリンタをユーザが毎回指定する必要があり、自動化したい場合には別途仕組みが必要です。

IaaS(Infrastructure as a Service)

IaaSは Infrastructure as a Service の略で、簡単に言うと「インフラを借りる」タイプのサービスです。
インフラにはCPU/メモリ/ハードディスク/ネットワークなどが含まれます。

自由度が高い

左の図は、MicrosoftAzureでサーバを借りる際の設定画面ですが、CPU/メモリ/ハードディスクなどを細かく指定できることが分かります。設定が面倒な反面、自由度が高いです。
Azureは従量制課金のサービスです。右の図のような管理画面で利用状況を確認できます。無料枠を使って事前に料金を見積もることをお奨めします。

Azureでサーバを借りる際の画面
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利用料金の確認
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